冬ごもり中:大活躍ハーブ・チャイブのおはなし【racssの菜園ごはん】


~北海道の家庭菜園から~
小さな庭の畑で野菜やハーブ、果樹を育てています。

こちらはただ今のベランダから。先月の投稿時よりさらに倍近く雪が積もっています。
北海道は例年にないほどの大雪で、家の周りがすっぽり雪で埋もれるほどになってしまいました。

冷凍チャイブが活躍中


さて、冬の間、冷凍庫の中に眠らせて大事に使っている収穫野菜があります。
そのひとつがこの料理の上の緑のもの。本日のおかず、ナスのピリ辛炒めに散らしてみました。

これは小ねぎではありません。ネギ属ではありますが、ハーブに分類されるチャイブ(chives)なんです。
ネギよりもやさしい香りと細くて柔らかい食感のチャイブは味を邪魔せず、緑色を添えたいときにとても便利です。


春と秋に収穫可能なチャイブは大量に切ってきて、刻んで冷凍しておきます。
凍ったまま温かい料理に散らして使ったり、卵焼きに混ぜ込んだり。

スープにもポテトサラダにも合います。バターに練り込んでハーブバターとして使うのもおしゃれ!海鮮のカルパッチョに散らしたり、ドレッシングに足したりと、とにかく万能で和洋中を問わず使えるハーブです。

チャイブの香りはにんにくやネギほど強烈ではないので、使いやすいのですね。

冷凍なら半年くらいは劣化を感じません。パラパラに凍っているので適量をつまみやすく、色もきれいに残りますのでおすすめの保存法です。

繁殖力の強いチャイブ

チャイブが春先に茂っているところ。


和名が【セイヨウアサツキ】であるチャイブはアサツキと同じく細くて空洞の葉で、ネギ属に共通の強い根を持っています。雪の下で冬越しし、どんどん増殖するんですよ。
別名【エゾネギ】(エゾは北海道の別称)でもありますから、北海道の気候にも合っているのでしょう。
ただ、日差しが強いと茶色く枯れ上がってくることがあります。みずみずしい葉を食べるには、半日陰くらいの涼しいところで育てるのが良いようです。


チャイブはとても丈夫で、環境が合うと抜いて捨てておいたはずの場所に茂っていることも。草取り後の放置は厳禁ですね。植えてある場所も次第に増えて窮屈になるので、何年かに一度は掘り起こして整理しなくてはならないほどです。
写真は植え直すために引き抜いて根をカットしているところ。
アサツキやワケギよりは小さめのしずく型の球根から、ふさふさの根が長-く伸びています。この球根と根もよく洗って素揚げするとおつまみにぴったり。
増えすぎた分は食べてしまえ~

チャイブの花は可愛いかたち


チャイブにはこんなにかわいらしい花がつきます。ピンクで丸くてふわふわ。
しかし、花を咲かせてしまうと葉が固くなってしまうので、我が庭では観賞用と収穫用を分けて、収穫用エリアのチャイブには花を咲かせないようにしています。

サラダに散らしたチャイブの花びら。


でもこの花も、食べられます。
ねぎぼうずのように丸いまま天ぷらにしてもいいし、花びらを引き抜いてサラダに散らしても。花をお酢に漬けた「チャイブビネガー」もほんのりピンク色でネギの香りになって楽しいですよ。
まあるい花はドライフラワーにしても可愛いのだけど、匂いはネギなので密室で飾るのにはご注意を。

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庭の宿根ハーブの中でも真っ先に芽を伸ばすチャイブ。
あと2ヶ月もすれば我が家の小さな庭の畑にも雪がなくなることでしょう。チャイブとの再会を楽しみにしながら、もう少し冬ごもりです。

職業:フリーランス
資格:食育インストラクター2級、調理師
好きな料理、食べ物:すいか、ハーブ、ラタトゥイユ
ハーブや野菜づくりにはまり中。美味しい菜園コラムをお届け!
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