初めて投稿させていただきます。食めぐメンバーに参加させていただきました、松浦康介と申します。
僕は埼玉県の三芳町という場所にある、NPO法人街のひろばという団体の代表をしておりまして、生活に困りごとを抱えている家庭(お金に困っていたり、外国人の親を持ち、日本語を十分に教わらないまま育ってきたり、ひとり親だったり)の子ども達の学習支援(無料の学習塾のような)教室を開催しています。
また、昼は別の仕事を持っており、所沢にあるNPO法人インターメディカルという団体で、精神保健福祉士(PSWという略称で呼ばれることもあります)として働き、うつ病や統合失調症などの、精神的な症状で苦労を抱える方を主な対象とした福祉施設の運営を、仲間たちと一緒に行っています。
この2つの仕事をしてそれぞれ10年位になるのですが、その前までは、短い期間ですが高校の国語の教員をやっていた時期もありました。
そんな僕なのですが、今、やりたいことの1つとして、「みんな食堂」と呼ばれるような、子供も大人も国籍も障がいのある無しも関係なく集える、食を通じた地域の集いを作ることがあります。
僕自身が旅好きなので、どうせやるなら一軒家を借りて、宿泊もできる場所がいいなと考えたり、立地は、今の学習支援教室ができる場所が良いなぁとか、普段一緒に過ごしている利用者さん達も来れる場所の方が良いかなぁとか、妄想が膨らんで一人歩きしている状態なので、具体的にはまだ進められていないのですが…。
ただ、そんな風に思うのは、昔、東京の保谷で、友人達と古い一軒家を借りて、定期的に集まり、皆で有機野菜を使った料理をして食べて、映画を観る(語り合う)という集いをやっていたことの影響が大きくあります。
僕が「食」の楽しさに出会ったきかっけ
この集いは、通称「ミラ会」と呼ばれていて、大学時代の友人が企画して運営していたものなのですが、当日まだ学生や、駆け出しの社会人だった僕たちの所に、本当に沢山の、そして色々な方々が集っていました。
下は高校生から、上は参加者の親御さんまで、年齢も職業も立場も様々で、学生やフリーターもいれば、大学の先生や、お坊さん、農家さん、障がいがある方、病気で休職中の方、etc…etc…が、その日食べた料理や、使用した野菜、生産者の想い、観た映画についてなどを考え、語り合う、というようなことをしていました。
今のようにSNSが普及していた訳でもなく、ネットで広く告知していたわけでも無いのに、それぞれが何かに導かれるようにこの家に集っていたのですから不思議です。(僕もその1人でした)
月1回のペース開催していた数年間で、本当に沢山の方々が参加されていたので、もしかしたら、食めぐを読んでいらっしゃる方々の中にも、この会をご存知の方がいらしゃるのではないか?と思ったりもします。
今この場所は、僕と同じく「ミラ会」に毎回参加されていた仲間が家を引き継ぎ、自家製の天然酵母を使用したパン屋さん(店名:まあるいぱんや)として、多くの方に知られるようになっています。
会を主催していた友人2人は、今はそれぞれ都心から離れた地に移住していますが、あの時の経験がなければきっと今、僕はここに居なかったんじゃ無いかと思います。いまだ乏しい知識ながら、食に関して関心を持つきっかけを頂いたのもこの会があったからですし、僕が今、精神保健福祉士(PSW)として働いているのも、主催の友人の一人がPSWをしていたことがきっかけですので、影響は少なくありません。
食が教えてくれたこと
印象的だったのは、野菜というのは、肥料はもちろんのこと、土にまでこだわった環境で育つと、こんなにも味の豊かさが違うのか、と思ったことです。
そして、「みんなで集まって食事を作って食べる」ということが、こんなにも楽しいのか!と感じたのも新鮮な経験でした。まるで学校の家庭科の授業のように、性別も関係なく一緒に作業をするシチュエーションに少しドキドキしていたのも、何とも言えないステキな時間だったなぁと思います。
今は仕事として、社会のセーフティーネットや地域の居場所を作る、という活動してますが、かつては仕事とか、遊びとかに関係なく、誰もが集い、学び、作り、食し、安らげる場所があり、毎月の開催を心待ちにしていた参加者の1人であった、ということが僕の原点です。
僕がこれから作りたい「みんな食堂」のようなものも、きっとそういう場所なんだと思います。僕自身がもう一度、職業としてではなく、ただ純粋にみんなと一緒に楽しめる場所を作りたいのかもしれません。
これから「食めぐ」を通じて知り合える皆様とも、そんな場所でご一緒できれば、こんなに嬉しいことはありません。
「ミラ会」が終了しておよそ10年、 あの時のように食のことを考える機会が無くなり、食生活もルーズになりがちな僕ですが、不思議なご縁がきっかけで、食めぐのブログを拝見するようになり、更にはメンバーにまで入れていただき、こうして記事まで書かせていただけるなんて(笑)、「食」との出会いは、今も予期せぬ素敵な機会を与え続けてくれるものなのだと言うことを感じる日々です。
初めてなので長くなってしまいましたが、他にも書いてみたい出来事があるので、またブログの更新にも挑戦していきたいと思っております!
まつかさん
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松浦さん、はじめまして
松浦さんのおっしゃるように、食はお腹を満たすだけでなく、
心も満たしてくれるし、豊かにしてくれますよね!
昔に比べて、誰かと一緒に食事をする機会が少なくなってきている現代において、
松浦さんのお考えや、目指している『場』はとても意義あるものだと思います☆
次の投稿も楽しみにしています♪
松浦康介さん
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まつかさん、コメントありがとうございます。そして本日までお返事が遅れに遅れてしまい、大変失礼いたしました。(コメントの返答の仕方が分からず、書いたつもりが送信されておらずそのままになってしまっていました…汗)
まさに私自信が食を疎かにする(家族と住んでいても一人で食べたり、楽して済まそうとしたり)ことが多かったものでして、この時の会のことをいつまでも忘れずにいたいなぁ(そしていつかまたやりたいな)というのが大きいです。
思い浮かぶままに書いた文ですが、こんな風に丁寧に読んでくださる方がいると知れただけでも、勇気を出して(笑)書いて良かったです。こちらこそこれからも宜しくお願い致します!